はじめに
旺文社さんから発刊されている「オーレックス英和辞典 第2版」を紹介します。
ところでこの「オーレックス」というのはどういう意味なのでしょうか?
辞書内には特にその説明が見当たりません。
英語表記だと「O-LEX」になるんですね!
まずはこの辞書で「LEX」を検索してみますと、「lexicon」という単語の略語だという説明が出ています。
聞いたことない単語ですが「lexicon」は「辞書、語彙集」という意味だそうです。
これは納得。
まさしく辞書ですからね!
そうなると「O」が何を意味しているのかということですが、辞書で「オー」を調べてみても、それらしい説明は見当たりません。
強いていうなれば「ordinary」を「O」1文字であらわすこともあるにはあるようなのですが、そうなると「O-LEX」は「普通の語彙集」といった感じになってしまいます。
うーん、分からないと思ってインターネットで検索したところ「旺文社」の「O」だという説明もありました。ヤフー知恵袋の記載だったかな?
なるほど!と思いつつも、発行元をそこまで大々的に出すかなぁという気もしてきます。
結局、正解は分からないままなのですが、私には「O-LEX」がだんだんと「ALL LEX」に見えてきました!
収録語数も多いですし必要なものは網羅している「すべての語彙集」だというメッセージかなと。
そして弟分である辞書の名前は「CORE LEX」ですから、主要なものが選ばれたバージョンということかなと。
あくまで個人的な推測です💦
辞書の外観
オーレックス英和辞典は青色が基調となっています。
ちなみにオーレックス和英辞典は赤色を基調としています。
ちょうど三省堂から出されている辞書と反対の色遣いになっていますね!
青色が基調ではありますが、辞書の中身は赤と黒の2色刷りですよ。
辞書の概要
辞書名称 | オーレックス英和辞典 第2版 | ||
見出数 | 約105,000項目 | 監修・編者 | 野村 恵造ほか |
出版社 | 旺文社 | 価格(税込) | 3,630円 |
(第2版新装版) | 発刊年月2013年10月 2016年10月 | 総ページ数 | 2,341ページ |
タテ×ヨコ | 18.6cm×13.7cm | 厚さ | 4.7cm |
重さ | 1,017g | 色使い | 黒・赤の2色 |
構成 | 1ページに2列 | 1列の文字数(日本語) | 約29文字 |
カタカナ発音 | なし | 巻頭特集 | 発音記号表(1ページのみ) |
表紙の裏面 | NAVI表現一覧 | 背表紙の裏面 | 英語圏の地図 |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集COMMUNICATIVE EXPRESSIONS:よく使われる表現等の紹介 NAVI表現:日本人の英語発信のための解説等 その他にも囲み記事が多数掲載されていますよ! | PLANET BOARD:英語ネイティブへの調査結果を紹介||
付録(巻末) | 主な不規則動詞変化形一覧 | ||
その他 | ・辞書アプリ「物書堂」での販売アリ(ただし英和和英のセットのみ) |
中身をのぞいてみよう!
PLANET BOARD はさすが!
オーレックス英和辞典といえば「プラネットボードですよね!」というくらいに有名な囲み記事です。
簡単に説明しますと、例えば「Aという表現とBという表現はどちらが正しいですか?どちらを多用しますか?」といった質問をネイティブスピーカー約100人に投げかけ、その結果を集計したものになります。
こちらの辞書にも記載してあることなのですが、現在では多用される表現等の調査はコーパス(英語のデータベース)を基に行うものが一般的です。
しかしながら、コーパス中にはあまり出てこない表現でも使用可能な表現などもあるため、ネイティブスピーカーへの調査を実施しているそうです。
このプラネットボードは英語の勉強をしていると1度は見たことがある表現などについての質問が多いため、私は「この表現習ったけど、ホントに使うんだ!」とか「こうやって表現した方がいいのか!」という学びが非常に多いなと感じました。
実際にインターネットやSNSなどを見ていても、英語の専門家の方がプラネットボードの素晴らしさから「オススメの辞書はオーレックスです!」と紹介されているのを何度も見たことがあります。
ネイティブスピーカーの生の声なので、これを学んで・覚えて・活用すれば間違いナシ!!!
映画のセリフ等も紹介
数ある辞書の中でもドラマや映画のセリフ等やそれにまつわるエピソードを紹介してくれるものは、ゼロではありませんが数は少ないです。
オーレックス英和辞典は掲載されている数は多くないものの「Behind the Scenes」という囲み記事で91項目の映画のセリフ等が紹介されています。
映画等のセリフだけでなく、社会的な出来事の中で生まれた言葉なども取り上げられています。
内容を見てみますと、ネイティブの方は普段の生活をとおして当たり前のように知っているのだろうなーと思わせてくれるフレーズとその説明があり、読んでいるだけでも楽しいですよ。
日本でいうところの「今でしょ!」とか「ダメだ、こりゃ」といったフレーズの説明がなされているイメージです。
その他の囲み記事(コラム)
1つ1つの囲み記事(コラム)の数は多くないのですが、読んでいて楽しい内容の特集が幾つもあります。
- NAVI表現
- 英語の真相
- メタファーの森
- Boost Your Brain!
それぞれを非常に簡単にではありますが、紹介しますね!
Navi表現
文章や会話での流れを把握する上で重要な表現が解説されています。
英文読解や英作文において注目すべき、活用すべき表現が12項目に分けて詳しく説明されていますよ。
例えば「例を示す」ときにはどんな表現を使うのか、「逆説を表す」ときにはどのような単語を使い、いくつか候補のある単語をどのように使い分けるのかなどといった記載があります。
英語の真相
掲載されている項目数は21項目と多くはありませんが、コミュニケーションを図る上で犯しがちな過ちとより適切な表現が掲載されています。
話している相手に「よかったじゃん、おめでとう!」という意味を込めて「That’s good!」と言ってしまいがちですが、それではちゃんと伝わっていませんよといったことが学べます。
メタファーの森
メタファーというのは辞書内の解説を引用すると
抽象的な物事をより具体的で理解しやすい他の物事に「見立てる」こと
とされています。
これだけだと「何のこと?」と思ってしまいますね。
例えば「hope(希望)」という抽象的な物事は「光」に見立てられるとの記載があります。
そして、それに該当する英文が幾つも紹介されています。
確かに「明るい希望」というように、希望という単語には光にまつわる表現を用いたりしますね!
こうした考え方が20項目紹介されています。
Boost Your Brain!
英語学習の枠を超えた国語辞典的な要素なのではないかと思ってしまうのですが、読んでいて「教養としても勉強になるなー」と感じさせてくれるのがこのコラムです。
例えば「culture 文化」と「civilization 文明」の違いなど。
英文を読んだり、受験、資格試験などでもたまに出てきそうな概念などの背景を知っておくのも非常に勉強になりますよね!
物書堂アプリもアリ!
オーレックス英和辞典はiPhoneなどのiOSで使用可能な「物書堂」さんのアプリで購入することも可能です。
しかも和英辞典とセットでの販売となっていますので、非常にありがたいですよね!
ここまで紹介してきた囲み記事(コラム)も画面写真のようにまとめられていますので、読みたいコラムをサクサク読み進めることができますよ!
実際の画面がこコチラになります。
コラムを読むことはもちろんのこと、ランク分けされた単語などを「どれくらい知っているかな」と確認したいときなども非常に便利です。
ちなみに私は画面の背景を「ブラック」にしていますが、背景色を変えたり、文字の大きさを変えたりといった設定も可能ですので、ご安心を。
私は最近、老眼が進行していますのでスマホの文字の大きさがどんどん大きくなっているのですが、物書堂さんのアプリなら安心して使用することができます(笑)
オーレックス英和辞典に掲載されている「プラネットボード」は眺めているだけでも本当に楽しいので、紙辞書かアプリのどちらかでぜひ確認してみてくださいね!!
どんな人にオススメ?
こちらの辞書のまえがきでは「日々の学習から入学・資格試験、ビジネスに至るまで、英語を学ぶすべての方々~」という記載がありますので、高校生以上であればどなたでも使用可能ですね!
感覚的ではありますが、中学生の方には少し難しいかもしれません。
とくに囲み記事(コラム)で取り上げられている項目は大人が読んで「なるほどなぁ」と感じる内容が多いので、高校生以上の方に推奨です。
でも、何度も出てきていますが「プラネットボード」の内容は本当に素晴らしいですし、中学生の方が読んでも勉強になると思うんですよねぇ。
学生の皆さんは、ぜひご両親に頼み込んで「メインとなる辞書」に加えて「オーレックス英和辞典」もゲットしちゃいましょう!!
おわりに
旺文社さんから発刊されている「オーレックス英和辞典 第2版」を紹介しました。
第2版が発刊されたのが2013年ですので、もう10年以上が経過しているわけですがそれでも内容が他の辞書と比べても見劣りしないなぁと感じさせてくれる実力派の辞書です。
とはいえ、タメになるコラムがより充実した第3版がもし出てくれたら嬉しいなぁ、新しいプラネットボードの内容を読んでみたいなーと思っているファンも多いはず。
そんな期待を込めて、この第2版を使いこなし・読みこなしていきたいと思います!!
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