はじめに
大修館書店さんから発刊されている「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」を紹介します。
「ジーニアス英和辞典」「アクシスジーニアス英和辞典」を兄としている三男坊です。
個人的にはかなりお気に入りの辞書です。
なんだか英和辞典とは思えないような明るさ、陽気さを感じさせてくれる辞書なんですよね!
あくまで私の感じ方なのですが(笑)
なお、こちらの記事を作成後に「ベーシックジーニアス第3版」が発刊されました。
最新の第3版について知りたい方はコチラ↓の記事もぜひ!
辞書の外観
ベーシックジーニアス英和辞典の外箱は高校生?がデザインされたポップな感じですね。
ちなみにこれは大きめの帯がつけられている場合のデザインです。
この帯を外してみると意外と地味(笑)
勉強に集中させてくれそうな、真面目感が満載の外箱ですよね!というわけで私は帯付きのポップな感じの方が好きなわけです。
辞書本体は白色、黄色味がかった乳白色となっています。
これは兄貴である「アクシスジーニアス英和辞典」とほぼ同じ色になっていますね。
見開きイメージを見ていただくと分かるとおり、中身は黒色と赤色の2色刷りなのですが、この赤色がほぼピンク色に近い色となっています。
このピンク色がかなり明るく、鮮明なので辞書を開いていてもすごく目立ちます。
そして見やすい。
人によっては明るすぎる、チカチカするという方もいるかもしれませんが、私はとてもいい配色だなと感じています。
辞書を閉じた状態で単語を探すときに使う見出し、インデックスの部分は青色が使われていてキレイですね!
辞書の概要
辞書名称 | ベーシックジーニアス英和辞典 第2版 | ||
見出数 | 約55,000項目 | 監修・編者 | 原川博善ほか |
出版社 | 大修館書店 | 価格(税込) | 2,970円 |
発刊年月 | 2017年11月 | 総ページ数 | 1,803ページ |
タテ×ヨコ | 18.6cm×13.7cm | 厚さ | 4.0cm |
重さ | 777g | 色使い | 黒・赤の2色 |
構成 | 1ページに2列 | 1列の文字数(日本語) | 約22文字 |
カタカナ発音 | あり | 巻頭特集 | ・身の回りの英語表現 ・英語の入り口 |
表紙の裏面 | 世界地図 | 背表紙の裏面 | 英語圏の地図 |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集ベーシック単語カード:複数の意味を持つ重要単語を紹介 ここに注目!:日本の中高生が間違いやすい項目を紹介 Quiz!:見出し語に関連した情報をクイズ形式で出題 関連:見出し語と結びつきの強い語などを紹介 使い方:語の使い方で特に気をつけたいこと、間違いやすいことを紹介 →これ以外にも幾つかのコラムがあり、内容も充実!! | ベーシック単語ボード:特に重要な18単語を紹介||
付録(巻末) | 文法のまとめ:基礎的な文法事項を簡潔に説明 接頭辞・接尾辞一覧 不規則動詞活用表 不規則変化名詞表 | 和英小辞典:日常生活に必要な語を中心に約24,000項目を掲載||
その他 | ・アプリ「ジショサポ」が利用可能 |
中身をのぞいてみよう!
とにかく見やすい
辞書を開くと「見やすい!!」という感想が必ず出てきてしまうと思います!
文字の大きさ、太字と細字の使い分け、色づかい、様々な配慮がされていて、辞書なのになんだかワクワクしてしまう明るさがあります。
こちらの辞書で使用されている赤色がピンク色に近いせいでしょうか、それが辞書という固い、重い、真面目といったイメージを良い方向に崩してくれている気がします。
また、辞書によっては情報量が多すぎて「どこが見出し語?」と迷子になってしまうこともありますが、ベーシックジーニアス英和辞典ではその心配もありません。
見出し語は太字でハッキリと掲載されているので、検索も非常にスムーズに行うことが可能です。
普段の勉強の中では「辞書をひく」というのが面倒になってしまうこともあるかもしれません。
そんな負担を少しでも減らすために「見やすく」「明るい」作りになっているのかなと考えると、ありがたい配慮だな!と感じますね。
巻頭 英語の入り口
辞書の巻頭には「英語の入り口」という特集記事があります。
簡単にいうと「英和辞典の使い方」が記されているのですが、辞書をどうやって見たらいいの?つかったらいいの?という人にはありがたいコラムですね!
ごくごく簡単な文法の説明も兼ねているので、いつも単語の意味を調べて、訳語を見つけたらソッコーで辞書を閉じてしまうという人にもお勧めの内容です。
書いてある内容は非常に簡単ですので、ちょっと英語の勉強をしている人は読み流してしまってもOKですよ。
でも、勉強は基本が大事ということで改めて読んでみると「そうだよなぁ」と感じる内容もたくさんありますので、一読をお勧めします。
豊富なコラム記事
辞書内に掲載されている囲み記事、コラム記事が非常に豊富です。
概要のところでも紹介していますが、見つけたら思わず立ち止まって見てしまう物が多いです。
辞書内でもちゃんと目が留まるように目立たせてくれているので、目がいってしまうんですよ、ありがたいことに。
印象に残ったコラムを幾つか紹介します。
ベーシック単語ボード・ベーシック単語カード
ベーシック単語ボードは1ページ使用して重要単語についてポイント解説されています。
こちらは重要な単語が特に厳選されていますので、掲載されているのは選ばれし18単語のみです!
これから英語を学び、使っていく中でも使用する機会が圧倒的に多いであろう語句について、どういった意味を持つのかというイメージを感じるとともに、よく使う表現が紹介されています。
約55,000項目が掲載されている辞書の中での18単語ですので、ここはまるっと覚えておきたいですね。
一方でベーシック単語カードというのはその縮小版になります。
全部で204単語が選ばれており、その意味とよく使われる表現がまとめて紹介されています。
単語カードが掲載されている単語を検索した場合には単語カードも要チェック!
そこで概要をチェックしてから、それぞれの意味をしっかり確認してマスターしていきましょう。
「使い方」と「使い分け」
掲載されている囲み記事の中でも数が豊富なのは「使い方」と「使い分け」という記事になります。
「使い方」については約230単語、「使い分け」については約95単語についての記事が掲載されています。
その項目名が示す通り「使い方」は各見出し語の使い方に関するアドバイス。
例えば「not」という単語には否定を示すときに「not」をどこに置くのかという「使い方」が解説されています。
一方で「使い分け」は似た意味のある単語やフレーズの使い分けについてのアドバイスとなっています。
例えば「must」と「have to」の使い分けなど。
こうしたフレーズなどの違い、使い分けに関する解説はありがたい限り。
いずれの項目もついついやってしまいそうな、間違った表現と正しい使い方など、かゆい所に手が届く解説がなされていて、他の辞書でいうところの「日本人が間違いやすい用法」などと近い内容のものもあります。
だから、ついついページをめくってしまうし、見かけたら読んでしまうものばかり。
ベーシックジーニアス英和辞典でも「さすが語法に詳しいジーニアス」ということをしっかりと感じさせてくれます。
関連
見出し語に関連した単語の紹介などがされています。
これも自分では気にしていなかった疑問に気づかせてくれるとともに、知識を蓄えることもできるというありがたい囲み記事になっています。
例えば「hair」という単語に関連して、長髪、短髪、巻き毛、金髪、茶髪、白髪などが紹介されています。
なるほど、語彙力を増やしていくにはこうした関連する用語に着目していくといいですよということも教えてもらえますね!
この「関連」に掲載されている単語は約110項目になっています。
巻末 文法のまとめ
ジーニアス英和辞典は「語法」が充実しているということで有名です。
巻頭には「英語の入り口」というコラムがあり、品詞(形容詞とは?前置詞とは)や文型についての簡単な解説があります。
そして巻末には文法に関する特集も掲載されているなんて、至れり尽くせりのおもてなしですね!
巻末に英文法の記事が掲載されているというのは三省堂から発刊されている「エースクラウン英和辞典」などにもありますので珍しいことではありません。
どちらの辞書の「文法まとめ」も網羅的かつ簡潔に説明が書かれているので、どちらがいいということは出来ませんが、個人的にはベーシックジーニアス英和辞典の内容が、英語の勉強のお供にはいいのかなと思いました。
例えば、英語の勉強をしていて「関係代名詞ってなんだっけ?」「分詞と分詞構文てなんだ??」といった疑問を持つことも多いと思います。
そんなときに辞書の最後のほうをみれば、簡単にではあるものの確認ができるというのは非常に使い勝手がよろしいです。
あくまで簡易的に使うことにはなってしまいます。
それでも手元にテキストが無い場合などはありがたい勉強のお供になってくれますよ!
アプリ「ジショサポ」も使用可能
ジーニアス英和辞典シリーズではおなじみとなっていますアプリ「ジショサポ」を使用することができます。
ただし、アクシスジーニアス英和辞典と同じように、実際にそのアプリで辞書の内容をそのまま検索できるわけではありませんので、お気を付けください。
あくまで学習サポート用として活用できるアプリになっています。
ベーシックジーニアス英和辞典では「語彙力アップのための単語ドリル」や「多義語クイズ」、動画での「辞書引き講座」などのサービスがあります。
クイズは全てを解いたわけではありませんが、普通に間違えてしまったものもあります。
いずれにしても辞書を購入すれば無償で使用可能になりますので、こちらの辞書を購入された際にはぜひ専用のアプリも覗いてみてくださいね!
どんな人にオススメ?
こちらの辞書のまえがきには次のような記載がありましたので抜粋して紹介します。
高校生が入学当初から使いこなせるように、さらに「見やすく、わかりやすい」内容を目指して編集しました。
高校3年間の学習と一般の大学入試などにも対応する内容を備えたものとなるよう配慮しました。
こちらの記載からも明らかなとおり、高校生を対象にしているということが明らかですね!
しかしながら、個人的には中学生から大人の方まで十分に使えるのではないかと思っています。
中学生の英語には必要ない単語がたくさんあるのかもしれません。
でも、私たち大人が英語の辞書と思いついて購入したものの中には日本語の訳語を読んでも「???」と感じてしまうものがたくさんありますよね!
でも、そんなことは全く気にしません。
中学生の方にとって知らない単語に出会う機会を増やすことにもなります。
もしかしたら眺めているうちに知りたかった英単語を見つけるといった可能性もあります。
ですから、中学生の方でもぜひ使ってみてほしいです。
一方、大人の方ですが何よりもありがたいのは「字が大きくて見やすい」ことです。
普通の文庫本くらいの文字の大きさ、もしくはそれよりも小さいかもしれませんが、世の中に出回っている辞書の中ではかなり文字も大きい方です。
高校生をメインターゲットにしている辞書ですので大人にはちょっと物足りないのでは?という思いから見向きもされないかもしれませんが、ぜひ1度書店でめくってみてほしいです!
その見やすさと内容が充実していることにきっと驚くはずです。
むしろ難しすぎる語は無いので、辞書をひく楽しさ、眺める楽しさで言えばいわゆる上級学習英和辞典よりも優れているのではないでしょうか!
おわりに
大修館書店さんから発刊されている「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」を紹介しました。
とにかく見やすいのに、内容も充実しているというのはスゴイの一言。
もちろん英語の読み物をしていて、大抵の単語が載っているような掲載項目10万語レベルの辞書と比べてしまえば、その情報量は少なくなりますが、それでも5万項目以上あります。
この辞書をまるまる1冊マスターしてしまえば、英語で困ることは無いでしょう。
たぶん。
そんな使い方をする人はいないと思いますが(笑)
冒頭にも記載しておりますが、実はこちらの辞書を紹介している本記事を書いた後に「ベーシックジーニアス英和辞典 第3版」が発売されました。
ですから、第2版を書店で見かける機会は減ってしまうかもしれません。
第2版も見てみたいという方は本屋さんへ問い合わせもしくは古本屋さんやネット通販などで探してみてくださいね!
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