はじめに
Benesseさんから発刊されている「Challenge中学英和・和英辞典 カラー版 初版」を紹介します。
こちらの辞書は「初版」となっていますが、あくまでカラー版の初版ということです。
となりますと、実際に辞書の中身はいつの時代のものなのか??というのが気になるところです。
これは辞書の最後のページに書いてある改訂履歴から察するに、、、2008年1月に発刊されている「チャレンジ英和・和英辞典 第5版」がベースになっているみたいですね。
しかし、辞書の中身を見てみるとSNS、tweetするといった英単語も出ています。
その頃はそんなにSNSが流行っていない気がしますので、辞書の改称やカラー版を出版されているときに少しずつ内容も更新しているのかもしれません。
ハッキリとしたことは分かりませんが、そこまで古すぎるといった心配は無用のようです。
辞書の外観
中学英和・和英辞典はブルーを基調とした作りになっています。
ちなみに英和辞典単体ですと黄色、和英辞典単体ですと紫色がベースの色となっています。
また合体版である「英和・和英辞典」には持ち運びを意識された、小さめサイズ(通常版の約9割くらい)も2種類ありますので、気になる方はBenesseさんのHPをチェックしてみてください。
辞書デザインの写真はかなり濃いブルーに見えますが、実際はもう少し薄い青色です。
辞書の側面は英和辞典が青色、和英辞典が黄色と明確に色分けされていて、簡単に区別できるのはありがたいですね!
辞書の概要
辞書名称 | Challenge 中学英和・和英辞典 カラー版 初版 | ||
見出数 | 英和 約18,400項目 和英 約14,400項目 | 監修・編者 | 橋本 光郎 ほか |
出版社 | Benesse | 価格(税込) | 3,300円 |
発刊年月 | 2021年1月 | 総ページ数 | 英和 861ページ 和英 669ページ |
タテ×ヨコ | 18.6cm×12.8cm | 厚さ | 3.6cm |
重さ | 834g | 色使い | フルカラー |
構成 | 1ページに2列 | 1列の文字数(日本語) | 21文字 |
カタカナ発音 | あり | 巻頭特集 | 英和:チャレンジ発音教室 和英:なし |
表紙の裏面 | 世界地図 | 背表紙の裏面 | 困っている人を見かけたら~ |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集プラスワン(英・和):文法事項を解説 ミニ情報(英・和):英語の背景の文化に関する読み物 ※和英辞典にはちょっと難しい情報を扱っている 「おたすけ 使い分け・プラスワン・ミニ情報」もあり。 【センター付録】 英語で話そう:(英・和)場面別・機能別の英語表現を紹介 単語図鑑:(英・和)生活に関連する英単語をイラストとともに紹介 | 使い分け(英・和):似ている言葉の意味や使い方の違いを解説||
付録(巻末) | 不規則動詞変化表(英・和) | 変化形の作り方(英・和) ||
その他 | ・別冊「しっかり表現する英作文ガイド」(和英) ・スペシャル動画「英語学習のコツ」「英作文の作り方」 |
中身をのぞいてみよう
英和充実・和英控えめ
Challenge中学英和・和英辞典の収録項目数は英和が18,400語、和英が14,400語となっています。
他の中学英和・和英辞典に比べると英和辞典の項目は約1,000語多く、和英辞典の項目は約3,000語少なくなっています。
項目数の大小で辞書の良し悪しが決まるわけではありませんが、英和もしくは和英のどちらが充実している方がよいかといった好みもあるかと思います。
デザイン、辞書の見やすさ・使いやすさなどに加えて収録語数の大小も加味して、お気に入りの辞書を選びたいですね!
見出し語のみやすさ
他の「中学英和・和英辞典」を紹介する際にも【見出し語がどれだけ見やすいか】ということを力説してきました。
しかし、こちらのChallenge中学英和・和英辞典もかなり見やすくなっています。
他の辞書では特に重要な語は赤色、それ以外が黒色という表記がされていることが多いですが、こちらの辞書の見出し語は全て黒色です。
それだと見づらいのでは??と思ってしまいますが、ご安心ください。
見やすいのにはワケがある!
まず第一に見出し語が圧倒的に「太字」です。
見出し語部分とそうでない部分の太さには明確な違いがあるので、辞書をパッと開いてもどこが見出し語かというのは一目でわかります。
そうしますと次に気になるのは単語の「重要度」をどう見分けるかですが、これにも一工夫されています。
それは「背景色」です。
辞書内の見出し語は、特に重要な語・重要な語・それ以外の語 という3種類に区分されているのですが、特に重要な語は見出し語部分・意味・例文・囲み記事まで全てにピンク色の背景色がついています。同様に重要な語については、その単語の説明については全て黄色の背景色がついています。
この色遣いは他の辞書にはなかなか見られない作りですね!
普通は特に重要な箇所だけ色付けされていたり、囲み記事の種類によって色分けされていることが多いですが、こちらの辞書では色分けする・しないの基準は単語の重要度に依るということになります。
特に重要な語を調べているのか、重要な語を調べているのかといったことを常に意識することが出来ますし、周りに掲載されている単語の重要度もパっと確認することが出来ますので、非常に使いやすいです!
「特に重要な語」が幾つか掲載されているページはほぼピンク色といったページもありますが、薄い色遣いになっていますので、目が痛い、色遣いが多すぎるといったことはありませんので安心してくださいね。
センター付録
多くの辞書は巻頭特集、巻末特集があります。
こちらの辞書は巻末に不規則変化表がちょっと載っていますが、付録のほとんどが辞書の真ん中にあるのです。
辞書に記載されている言葉を借りれば「センター付録」が掲載されています。
英和・和英辞典のそれぞれにセンター付録があり、掲載されている内容はいずれも「英語で話そう」と「単語図鑑」の2つになります。
「英語で話そう」はあいさつ、電話、旅行、質問する、祝う、謝るなど様々な場面に応じた表現が紹介されています。
「単語図鑑」は職業、家の中、学校などテーマに関連した単語がイラスト付で紹介されています。
このセンター付録、英和と和英でイラストは全く異なっているものの紹介されている表現は英和と和英で全く同じものが掲載されているものも多いのですが、全く一緒というわけでもありません。
あえて同じものを出して、大事な表現に触れる機会を増やしてくれているという配慮かなと感じます。
特集記事が辞書の真ん中に集まっているというのは他の辞書にはあまり見られない構成ですが、巻頭・巻末にあるよりは目にする機会が格段に増えますので、なかなかいい配置かもしれませんね!
重要な単語はポイント解説!
英和辞典の見出し語は重要度別に3種類に分けられているというのは既に紹介しました。
その中で「とくに重要な語=背景色がピンクの単語」の多くには、見出し語のすぐ下に【ポイント!】という解説がついています。
これは見出し語の主要な意味、よく使われる表現、その他注意事項などがコンパクトにまとめられている解説です。
この【ポイント!】が見やすい&分かりやすい内容なので非常に助かります。
英語では重要な語ほど多くの意味を持っていますよね。
それだけ辞書に掲載される意味や例文も増えてくるので、チェックするのが大変です。
この【ポイント!】でメインの意味や注意事項を把握できるのは、とても助かります。
また、単純に意味や例文を抜粋してあるだけではなく、発音、アクセント、反対語、熟語など気にしておくべき項目が的確にピックアップされていますので、まずはこの【ポイント!】をチェックすることで、単語への理解が深まること間違いナシ。
和英辞典は事例が豊富
先にも紹介したように和英辞典の収録項目数は約14,400語と他の中学英和・和英辞典よりは少なめとなっています。
しかし、語数が少ないからと言って内容が充実していないのか?というと、そんなことはありません!
収録項目数が少ない代わりに例文、イディオムなどの事例が数多く掲載されています。
「英語で何て言うのだろう?」ということを調べたとしても、その使い方が分からないともったいないですが、こちらの辞書ではその心配も少ないですよ。
掲載されている例文もザーーっと見た限りでは、難しい表現は無いもののよく使いそうな表現がたくさん紹介されています。
自ら英語で発信するというのはなかなか難しいところです。
発信力を高めるためにもこちらの辞書で紹介されている豊富な例文を少しでも吸収できたらいいですね!
スペシャル動画
現在販売されている中学英和・和英辞典には様々なウェブサービスがついていますが、こちらの辞書には「スペシャル動画」というサービスがあります。
こちらの動画は辞書の購入に限らず視聴することが可能です。
視聴できる内容は2種類、「英語学習のコツ」と「英作文の作り方」です。
どちらも視聴しましたが、改めて勉強方法等に関する動画をみていると、英語勉強への気合も高まってきますね。
動画の内容は聞いたことがある内容もあれば、なるほどなぁと思う事項もありました。
特に「英作文の作り方」については、購入した辞書に付録としてついてくる「英作文ガイド」も使って学ぶことができますので、この付録を活かすためにも活用したい動画です。
中学生の時から英作文、英語発信について学ぶことができれば「英語を話せるようになる」という英語学習の大きな目標の1つを達成する手助けになりますよ!
どんな人にオススメ?
こちらの辞書もその名のとおり「中学生」がメインターゲットになっています。
その中でも特に発信力を重視する場合には最有力候補の1つとなってくる辞書ですね。
ちなみに辞書の外箱についている帯には、いくつかの書店の実績をみると中学生向け英語辞典の累計売上数がNo.1となっているようです。
色々な辞書に「No.1」の表記がありますので、それだけで一概に判断することは出来ませんが販売された時期、書店を絞ると実際に最も売れていた辞書となっています。
オススメポイントはやはり「英和辞典の中で重要語がすぐに見分けられること」と「和英辞典の中では事例が豊富に掲載されていること」の2点かなと感じています。
また、大人が英語勉強のやり直しに使うためにはどうか?という観点から見ますと、内容はもちろんのこと、辞書のデザインが中学生向け辞書の中ではシンプルな部類に入りますので、持ち運びといった点からあまり抵抗なく使用できますよ。(かわいい動物といったデザインなどがされていないという意味です)
おわりに
Benesseさんから発刊されている「Challenge 中学英和・和英辞典 カラー版 初版」を紹介しました。
カラー版・初版となっており、昔からある辞書をカラーにしただけなのか、内容もしっかりと見直されているのかがハッキリしませんが、おそらく内容の見直しもされているものと推測しています。(中身に比較的新しい情報などもありそうなので)
個人的には和英辞典の収録語数は少ないものの、事例がたくさん出ているという点がポイントが高し!です。
一方でBenesseさんから出ている英語に関する辞書はこの中学生用だけかなと思いますので、他の歴史ある出版社さんの辞書と比べてみてどうなのかといった点は引き続き検証していきたいなと思っています。
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