書籍紹介 読解力をきたえる英語名文30

目次

はじめに

「岩波ジュニア新書」はご存じでしょうか?

その名のとおりジュニアを読者と想定して発刊されている新書になります。

ジュニアがどれくらいの年齢を指しているのかハッキリとは分かりませんが、私の感覚ですと中学生後半から高校生をターゲットにしているように思います。

今回紹介するのは「読解力をきたえる英語名文30」という書籍になりますが、英語だけに限らず数学、歴史、衣食住、働くことに関するものなどあらゆるテーマが取り上げられる新書です。

私も中学生・高校生のときは小説しか読んでいませんでしたが、こうした「学び」をもっと得ておけばよかったなぁとつくづく思います。

ぜひ色々なジャンルの「岩波ジュニア新書」に手を出していただきたいですね!

書籍の概要

今回紹介する「読解力を鍛える英語名文30」ですが、著者は行方昭夫先生です。

読み方は「ナメカタ アキオ」先生になります。

書籍に紹介されている肩書は「東京大学名誉教授」、「東洋学園大学名誉教授」とありますので、英語の第一人者であることは間違いないですね!

私の手元には今回紹介する書籍以外にも同じく岩波ジュニア新書として発刊されているものが3冊あります。

参考までに紹介しますと、書籍のタイトルはそれぞれ

  • 英語の発想がよくわかる表現50
  • 解釈につよくなるための英文50
  • 身につく英語のためのAtoZ

です。

2番目に紹介してる「解釈につよくなるための英文50」と「読解力をきたえる英語名文30」は姉妹書となり、今回紹介する後者の方が入門編という位置づけになっています。

本書の「はじめに」にも「解釈につよくなるための英文50」は高校3年生向け、「読解力をきたえる英語名文30」は高校1年生向けとの記載があります。

書籍の内容ですが、タイトルのとおり平均約150語で構成されている英文が30個記載されており、その内容に関する解説が生徒と先生の対話形式で展開されていきます。

掲載されている英文は英米の著名な小説、思想家・ジャーナリスト等によるエッセイとなっていますので、内容は読んでいて楽しいものばかりです。

また、ところどころに英語学習に関するコラムが掲載されていますので、内容にくじけそうになった場合は該当するページを読んで、やる気を再燃させることができます(笑)

書籍の内容

掲載されている30の英文は10個ずつ3ステップに分類されています。

最初の10文は「英文に慣れるための基礎」、次の10文は「じっくり読解力をきたえる」、最後の10文は「応用力を身に付ける」とされています。

既にお伝えした通り、本書は平均で約150語の英文が掲載されているのですが、その長さは実際に読んでいても長すぎることはなく、短すぎるということもないので、非常によいボリュームになっています。

また、注釈も充実しているので単語の意味を調べるという機会は比較的少なくてすみます。

本文と注釈を行ったり来たりという機会はどうしても増えてしまいますけどね(笑)

あまり本の内容をネタバレしてしまうのもよくないので、各ステップから私が面白かったと思った英文のタイトルを紹介します。

読むの大好き

仕事の効用

遅刻は悪徳ならず

仕事の効用という英文は社会人である私が読んでいて「おもしろいなぁ」と感じた文章です。

それがジュニア新書に掲載されているのも何だか楽しいですね。

これから社会人になっていく若い皆さんへ「働くこと、仕事」についての気づきを与えるかもしれないと思うと、英語の勉強だけに限らないハイスペックな新書です。

掲載されている英文はなかなか読み応えのあるものばかりですので、久しぶりの英語の勉強のため、まずはジュニア新書からと考えて手に取ると、結構タフな内容です。

一通り文法などをかじってから読むことをお勧めします。

実際に読んでみて

正直な感想としましては「結構むずかしいな」と感じました。

文章の解説は生徒と先生の対話形式で行われますが、結構細かい点についての指摘などもあったりしますので、読む人のレベルによって「あー、ここは曖昧に読んでしまった、反省」となる場合もあれば「そんな細かい所まで読んでいられないよ」となってしまう方もいると思います。

そのため「そーゆー点も気にしないといけないのか」、「そんな考え方もあるのか」といったことを学ぼうという姿勢で気楽に読んでみることをお勧めします。

私は読みながら色々と書き込みをして、内容を充実させたいなぁと思ったのですが、改めて読む機会もあるだろうと思い、書き込みたい気持ちを抑えて読み進めていました。

希望としては、昨今の英文読解・英文解釈の本のようにS、Vなど英文を分解した解説もついているとさらに読みやすかったのになぁと感じています。

新書という限られたページ数の中でそれもなかなか難しいと思うので、贅沢は言えませんね。

ちょっと不満・希望を述べてしまいましたが、掲載されている英文の内容はどれも魅力にあふれています。

おすすめ英文を3つ紹介しましたが泣く泣く選んだ3選です。

「読む力」を試したい、更に強化したいという方はジュニアに限らず、ぜひチャレンジしてみてもらいたい1冊です。

余談になりますが、本書の中では何度か「江川泰一郎先生の書籍【英文法解説】」の話が出てきます。

↓コレです。

本屋で1度はみたことがあるという方も多いと思いますが、私が高校生の頃から本屋さんに並んでいる英文法の名著。

私も保有していますが、正直、そこまで使い切れていません。

本書の中ではこの英文法書が本当にすばらしいということが書かれていたので、これからは活用していきたいなと思っています。

初版が1991年で今も書店に並んでいる本ですので、名著なのは間違いナシ。

思い返せば私が通っていた高校の英語の先生もこの本をいつも持っていたのを思い出します。

英文法解説を使いこなせるような英語マスターを目指したいですね!

おわりに

今回は「読解力をきたえる英語名文30」について、紹介しました。

ジュニア新書という枠組みを超えているのではないかと思ってしまうような、骨のある英文などもありましたが、ちゃんと読めていた!!と感じられる時ほど気持ちいいものはないですね。

英文自体の内容は非常に魅力的なものばかりですので、ちょっと歯ごたえのある文章にチャレンジしてみたいという方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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