はじめに
角川書店さんから発刊されている「カラー版 スヌーピーの英和辞典」を紹介します。
なんとこちらの辞書は1985年に初版が発行され、私の手元にあるのは第17版(2016年刊行)です。
これだけ長い期間に発行され続けている、その魅力をお伝えします!
辞書の外観



辞書の名称がそのままデザインになっていますね!
外箱の緑色はとても鮮やかで、美しい色をしています。
辞書自体のデザインもキャラクターがたくさん配置されていて、思わず手に取りたくなってしまいますよ。
この写真からは分かりませんが、辞書本体にはビニールカバーがされています。
通常の辞書についているようなビニールカバーよりはしっかりした素材で、辞書にもかなりフィットしていますので、しっかりと保護してくれます。
辞書の概要
辞書名称 | カラー版 スヌーピーの英和辞典 | ||
見出数 | 2,200単語 | 監修・編者 | チャールズMシュルツ 山田侑平 |
出版社 | 角川書店 | 価格(税込) | 2,420円 |
発刊年月 | 1985年3月 | 総ページ数 | 480ページ |
タテ×ヨコ | 18.0cm×12.6cm | 厚さ | 2.0cm |
重さ | 479g | 色使い | 黒文字+カラー挿絵 |
構成 | 1ページに1列 | 1列の文字数(日本語) | 約32文字 |
カタカナ発音 | あり | 巻頭特集 | 発音のあらわし方 発音記号表 |
表紙の裏面 | なし | 背表紙の裏面 | なし |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集・コラムなし | ||
付録(巻末) | なし | ||
その他 | なし |
中身をのぞいてみよう
それでは、このかわいらしい辞書の中身をのぞいてみましょう。
作りは古いですが、眺めていれば眺めているほど味わいの出てくる辞書ですよ!
アメリカの辞書に準拠
辞書の帯、「この辞典の使い方」の記載を見ている限りですが、アメリカで5歳~8歳の子のために作られた「Rainbow Dictionary」を翻訳して作られた辞書のようです。
スヌーピー英和辞典の原型となっている「Rainbow Dictionary」は1947年に発刊されているそうですので、日米での歴史を考えると本当に愛されている辞書とも言えそうですね。
日本の辞書の中でも「アメリカで子供用として作られた辞書」が翻訳され、発売されているというのは珍しいことです。
ちょっと古くはありますが、現地のお子さんが言語を学ぶ過程で使用している教材に触れることが出来るのは貴重な体験になりますね!
2,200単語を収録
「子どもたちが日常的に使う基礎単語2,200語を厳選収録」と紹介されています。
辞書という観点からしますと掲載されている語数は少ないなと思いますが、実際にアメリカで5歳~8歳の子供がおさえておくべき2,200単語に厳選されているものになりますので、必ず抑えておきたい単語ともいえますね。
実際にパラパラとめくってもらっても見たことある単語が多いと感じる方が多いと思います。
また、こちらの辞書では全ての単語に例文がついていますので、掲載されている単語の使い方も確認可能です。
掲載されている例文は見出し語が使われているもののほか、関連する用語(同意語や反意語)を使用した例文も掲載されています。
重要単語の例文辞典とも言えるかもしれません。
囲み記事(コラム)や解説はありません
見出し語には発音記号、カタカナ発音、品詞と意味だけが記載され、その後にはいくつかの例文が掲載されるという構成です。
ですから、自動詞・他動詞の区別、使い方の注意事項などは一切掲載されていません。
また、巻頭特集・巻末特集なども特にありません。
最初のページに「この辞典の使い方」と「発音のあらわし方」「発音記号表」の掲載はありますが、それ以外の掲載も一切ありません。
ですから、例文を活用することで単語を覚えていくことに注力するための辞書とも言えそうです。
掲載されている単語レベル
掲載されている単語は基本単語2,200語になりますが、中学校・高校の授業でならった英単語も多いので、知っている・見たことある単語が非常に多いと思います。
しかし、なかにはこの単語知らなかったなぁというものがたまーに出てきます。
私の場合ですと「hurl:投げる」「bystander:見物人」などいくつかの単語は初見でした。
こちらの辞書で知らない単語を発見すると、「アメリカ本土でも基礎的単語」として扱われているのに知らないのはマズイよなぁと感じ、絶対に覚えよう!!!という気持ちが沸き起こってきます。
例文は完璧にマスターしたい
見出し語はもちろんですが、基礎単語として紹介されている単語の日本語訳が言えるだけでは不十分です。
なんせ、5歳から8歳の子供が覚えておくべきものですからね!
そうなりますと、例文もしっかりと訳せるか、さらに和文英訳ができるかをチェックするのにも最適です。
私の場合ですと大抵の文は訳すことが可能ですが、日本語を見せられてそれを英訳できるかと聞かれると、かなり怪しいなぁという感想です。
例文だけを見ていると簡単に言えそうな気がしてくるのですが、よくよく見てみると関係代名詞を使用した例文、倒置が使われた例文などもあり、一筋縄では行きません。
基礎単語として掲載されているものですから、ぜひ抑えておきたい表現ですね!
どんな人にオススメ?
外箱や辞書のデザインから「1冊目の辞書にこれを買おう!」と思ってしまうかもしれませんが、これまで紹介してきましたとおり、見出し語と例文だけが掲載されている辞典ですので、これから英語の勉強を始める、英語の知識ゼロから勉強を始めるという場合に、こちらの辞書1冊を使うというのはなかなか厳しいかもしれません。
それでもこの辞書がかわいいから絶対に使いたい!!という思いがあるようでしたら、見出し語と例文を全て吸収するという勢いで勉強し、あとから文法知識などで補完していくという使い方になるでしょう。
そうした使い方もあるのかもしれませんが、そこで致命的なのが「音声が無い」という点です。
これだけ例文が充実しているので、その音声がぜひ欲しいところですが、残念ながら音声教材はついていません。
私がこの辞書をお勧めするとしたら、ある程度英語の勉強をされた方が知識の確認・補完を行うことを目的として、始めから眺めていくとともに、音声教材はないものの音読していくのに適しているのではないかと考えています。
難しい単語などはほとんどありませんが、日本語を聞いてその英文がパッと出てくるかと聞かれたら、なかなか対応が難しいものもあります。
基礎的な英文が出てくるかを意識した、まさしく生活に活かすことのできる辞書の先駆けともいえるのではないかと思いますので、ある程度英語を勉強された方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
おわりに
角川書店さんから発刊されている「カラー版 スヌーピーの英和辞典」を紹介しました。
何度も書いてきておりますが、辞典というか基礎的単語の例文集という側面も強いということを知っておいていただければと思います。
辞典として使うよりは基礎的単語のチェック、使用例の確認のために使うのがよいかなというのが私のオススメ使用法になります。
見かけはかわいらしく、全体的に古い作りではありますが、中身はなかなか骨のある辞典です!
今は本屋さんに並んでいますが、歴史のある書籍ですのでその数は次第に少なくなってくると思います。
気になる方はぜひ早めに手に取ってみてくださいね。
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