はじめに
研究社さんから発刊されている「コンパスローズ英和辞典 初版」を紹介します。
コンパスは普通に使う単語ですが、コンパスローズという語はあまり聞き馴染みないですよね。
コンパスローズをコンパスローズ英和辞典で調べてみますと、
compass rose [名詞]羅針図(地図や羅針盤の盤面に描かれ、東西南北を示す図形)
という意味だそうです。
英語を勉強していくうえでの方向性を示してくれるという意味が含まれているのかな。
辞書の外観
外箱の左側、辞書デザインの上部に示されているのが「コンパスローズ=羅針図」ですね!
辞書デザインのところに掲載している画像はちょっと明るく見えますが、実物はもっと黒色に近い紺色で重厚な感じがしています。
なんとなく聖書みたいな雰囲気を感じるのは私だけでしょうか。
でも、神聖なものとは思わずに汚れるまで使い果たしてしまいましょう!!
辞書の概要
辞書名称 | コンパスローズ英和辞典 初版 | ||
見出数 | 約105,000項目 | 監修・編者 | 赤須 薫 |
出版社 | 研究社 | 価格(税込) | 3,850円 |
発刊年月 | 2018年11月 | 総ページ数 | 2,259ページ |
タテ×ヨコ | 18.6cm×13.7cm | 厚さ | 5.1cm |
重さ | 1,030g | 色使い | 黒・赤の2色 |
構成 | 1ページに2列 | 1列の文字数(日本語) | 約24文字 |
カタカナ発音 | なし | 巻頭特集 | なし |
表紙の裏面 | アメリカ・カナダの地図 | 背表紙の裏面 | イギリスの地図 |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集語義のマッピング:単語の持つ複数の意味のつながりを図示 ポライトネス:状況、場面、相手に配慮した適切な英語の使い方を解説 その他には語根、構文に関する囲み記事がある。 | 語のイメージ:ネイティブの持つ基本の感覚と拡張の仕方を解説||
付録(巻末) | 動詞型・形容詞型・名詞型の解説 TOEICテスト頻出語句 不規則動詞活用表 | 文法解説 ポライトネス解説||
その他 | ・「革装版」もあります。6,930円(税込み) ・辞書アプリ「物書堂」での販売アリ |
中身をのぞいてみよう!
新しく登場した上級英和
コンパスローズ英和辞典は「上級英和辞典(収録項目約10万前後)」の中では、最も新しく登場した辞書になります。
2018年に初版が刊行されたというところからも、その新しさが伝わるのではないでしょうか。
同じく上級英和辞典と言われているジーニアス英和辞典やウィズダム英和辞典はもっと版を重ねていますから。
辞書のまえがきにも以下の記載があります。
本書「コンパスローズ英和辞典」は、おかげさまでご好評を頂き定評のある「ユニオン英和辞典」「ライトハウス英和辞典」「カレッジライトハウス英和辞典」「ルミナス英和辞典」の流れを受け継ぎ、この度新たに企画された新しい上級者用英和辞典である。
コンパスローズ英和辞典 初版 まえがき
2018年頃ですと電子辞書やスマホのアプリなども当たり前のように活用されていたと思いますので、そうした中でも紙の辞書が発行されるというのは嬉しい限りですね!
語のイメージ=ネイティブ感覚
本当によく使われる動詞や前置詞102語について、イメージ図を交え、その語が持つコアな意味を知るための解説が記載されています。
この「語のイメージ」を監修されているのが、著書【1億人の英文法】やNHKのラジオ英会話で長年タッグを組まれていた、大西泰斗先生、ポール・マクベイ先生というのもスゴイですよね!
お二人は昔から「ネイティブスピーカーの持つ感覚」を非常に重視されていて、私の手元にあるお二人の共著「ネイティブスピーカーの英文法」はなんと1995年に刊行されています。
そのころからの研究の成果をコンパスローズ英和辞典にて掲載してくださっているのはありがたい限りです。
これだけでもコンパスローズ英和辞典の魅力が高まりますね!!
ポライトネスで適切な英語を!
ポライトネス=politeness=礼儀正しさ、丁寧 という意味の名詞です。
辞書の中では♡マークで表示されているのが「ポライトネス」という囲み記事になります。
知っている単語をただ使うのではなく、どのような場面で、どのような相手に使う表現なのかといったことを学ぶことができます。
全部で67単語に対して、ポライトネスの解説があります。
どれも頻繁に使う、必ず見たことのある単語ばかりですので、これはマスターしておきたいですね。
日本にいらしてくださっている外国の方でも、適切な場面で適切な言葉遣いをされている方をみると「すごいなー」と思ってしまいますが、我々が英語を使用するときにもそうなれたらいいなーって思いませんか??
もちろん、適切さを重視するよりもまずはコミュニケーションを図ることが大事ですけどね💦
TOEIC頻出語句
さすが最新の辞書だなぁと思ってしまうのが、TOEIC頻出語句2000語について頻度が高い順にT1からT3の記号が記載されているところです。
また、該当する2000語については巻末にも一覧表になっています!
昨今のTOEICテストは激しく難化してきているという話も聞きますが、抑えておきたい単語は増えることはあるにしろ、減ることはないでしょう。
つまり2018年辞典のデータに基づく頻出語句とはいえ、確実にマスターしておかなければなりません。
TOEICテストの単語は単語帳や問題集から学ぶことが多いのかなと思いますが、その単語について辞書を追っていくというのもオツなもんですよ!
物書堂アプリもアリ!
コンパスローズ英和辞典はiPhoneなどのiOSで使用可能な「物書堂」さんのアプリで購入することも可能です。
周りの単語なども眺める、調べた単語の意味や例文をじっくり味わうときなど、基本的には紙の辞書がお気に入りなのですが、やっぱりアプリで調べられるのって非常に便利ですよね!!!!!
私もちょっと調べるときにはアプリを使用してしまいます。
また、非常にありがたいなと思うのが、ここまで紹介してきた「語のイメージ」「ポライトネス」「TOEIC頻出単語」などを簡単に拾い読みすることができちゃうのです。
こちらは物書堂さんのアプリ画面です。
購入したコンパスローズ英和辞典を選択して、その中の「付録」というページを開くと、頻出語句や囲み記事(コラム)のそれぞれの索引があるのですよ!
あとは読みたい項目をタップすれば、あっという間にその記事にジャンプしてしまいます。
さすがに辞書で1単語1単語を検索するよりはずーーーと早いので、非常に重宝しています。
TOEICの頻出単語なども知らない単語だけをタップしていくことで、簡単に確認可能!
この画面からも分かるとおり、辞書内で最重要、基本、その他とピックアップされている単語の一覧もありますので、そこで知らない単語ないか?なども確認出来ちゃいます。
やはり上級英和辞書ですので、こちらの辞書を使用されている方はきっと英語がお好きなのかなと思います。
だからこそ知らない単語などは積極的に吸収していきたいですね!
どんな人にオススメ?
こちらの辞書は「上級英和辞典」として位置づけられていますので、高校生、大学生、社会人と幅広く活用いただける1冊ですね!
大学受験にはオーバースペックというご指摘・ご意見もあるのかもしれませんが、これまで紹介してきましたとおり「語のイメージ」などは早くに学んでおくに越したことはありません。
一方で厚さが5センチ超となっており、現行の英和辞典の中でもかなりの重量があるほうです。
そのため、持ち歩き等にはちょっとしんどいかなと。
可能であれば紙辞書もアプリも導入してしまうというのがベストなわけですが、「同じ辞書を2回買うのはチョット・・」というのもごもっともです。
そうした場合はアプリのみに絞ってしまうというのもアリですね!
おわりに
研究社さんから発刊されている「コンパスローズ英和辞典 初版」を紹介しました。
紙の辞書不要論なども一部ではささやかれているのかもしれませんが、そうした中で新たな上級英和辞典を刊行されたというのは本当に嬉しいニュースです。
研究者さんに拍手です!O(∩_∩)O
現行の英和辞典で最も新しいのも研究社さんから発刊されている「ライトハウス英和辞典 第7版」ですし、研究社さんの紙辞書に対する熱意に大変感謝です。
そしてコンパスローズ英和辞典、ライトハウス英和辞典も監修されている赤須先生にも大きな拍手を~♪
コメント