はじめに
Gakkenさんから発刊されている「ニューヴィクトリーアンカー英和辞典 第4版」を紹介します。
既に紹介している「アンカーコズミカ英和辞典」、「スーパー・アンカー英和辞典」の弟分であり、「ジュニアアンカー中学英和・和英辞典」の兄貴分にあたる辞書ですね!
収録項目数が比較的多いのに、とても読みやすい、使いやすい。
私が辞書の楽しさを感じるようになったキッカケの1冊でもあります。
辞書選びに迷った際はぜひ「ニューヴィクトリーアンカー英和辞典」も候補にしてみてください。
辞書の外観



辞書デザインで鮮やかな黄色というのは珍しいですよね。
すごく綺麗な色ですので、街中のカフェで机の上にこの辞書を置きつつコーヒーを飲んでみれば、あっという間にオシャレな雰囲気を作ることが出来ます(笑)
オシャレかつ中身も充実している辞書は、それだけでも嬉しいですね。
【辞書というのは美しい色で選ぶべきものだ!!】という方がいらっしゃいましたら、ニューヴィクトリーアンカーか、ベーシックジーニアス第3版がお勧めです
辞書の概要
辞書名称 | ニューヴィクトリーアンカー英和辞典 第4版 | ||
見出数 | 約54,000項目 | 監修・編者 | 羽鳥 博愛ほか |
出版社 | Gakken | 価格(税込) | 2,970円 |
発刊年月 | 2019年12月 | 総ページ数 | 1,860ページ |
タテ×ヨコ | 18.5cm×13.4cm | 厚さ | 3.7cm |
重さ | 722g | 色使い | 黒・赤の2色 |
構成 | 1ページに2列 | 1列の文字数(日本語) | 約20文字 |
カタカナ発音 | あり | 巻頭特集 | 英語図解シソーラス |
表紙の裏面 | 世界地図 | 背表紙の裏面 | 英語圏地図 |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集Try:実際の大学入試で出題された問題を掲載 文法:文法・語法に関するアドバイス 書き換え:1つの文章を複数通りの表現方法で紹介 使い分け:似た意味を持つ単語の使い分けを解説 単語早覚え:似た語をまとめて覚えようという特集 まとめ:「〇〇を含む重要表現」というようにまとめて覚えるべき表現を紹介 意味ナビ:重要単語のコアとなる意味を紹介 まちがえやすい文法・語法一覧:やりがちなミスを巻頭でまとめて紹介 前置詞ファイル:前置詞の語義、使い分けなどを紹介 | この辞典を使うみなさんへ:辞書の使い方、勉強のコツを紹介||
付録(巻末) | 接頭辞・接尾辞・結合形一覧 口語表現一覧 不規則動詞変化表 手紙・電子メールの書き方 和英小辞典 | 発音記号の読み方と発音のしかた 英語のつづり字と発音||
その他 | ・音声ダウンロードあり(発音記号の読み方と発音のしかた、口語表現一覧、リズムで覚える不規則動詞変化) |
中身をのぞいてみよう!
主に高校生へ向けた辞書
ニューヴィクトリーアンカー英和辞典は1996年に「ヴィクトリー・アンカー英和辞典」として初版が発行され、2019年に第4版が発行されました。
主に高校生を対象にした辞書となっており、「はしがき」にも以下のような記載があります。
高校生を中心とした学習者のみなさんに使いやすく役に立つ辞典をめざし・・・
また、「第1版はしがき抜粋」という記載もあり、そこには
使いやすい高校生用の辞書が欲しいというご要望をたくさんいただいております。(中略)
この辞典をつくるにあたって、とくにくふうしたのは次の点です。
1.学習者の立場を考えてあります。
2.辞書+参考書+問題集のつもりでつくりました。
3.重要語の解説を充実させてあります。
4.会話表現も多く入れてあります。
5.だれもが英語に親しめるくふうをしました。
とされています。
弟分である「ジュニアアンカー中学英和・和英辞典」の英和辞典には17,200項目が掲載されていますので、それに比べれば3倍以上のボリュームとなっています。
まさしく高校生が使うには充分な量ですね!
ちなみに高校生から日常学習者までを対象としている兄貴分「スーパー・アンカー英和辞典」の掲載項目数は約72,000項目となっていますよ。
ヴィクトリー vs スーパー
もし高校生がどちらかの辞書を買おうとした場合には、兄弟たちの違いを把握してから購入したいですよね。
試しに「manpower」(人的資源)という単語に掲載されている内容を比較してみましょう。
ニューヴィクトリーアンカー英和辞典では、
一方、スーパー・アンカー英和辞典には
大きな違いとしては、カナカナ発音の有無、注書きの有無ですね。
カタカナ発音表記については色々な意見があるかなと思いますが、私はあってもいいかなと思いますし、それが助けになることもあります。
現に私はフランス語の勉強を始めたばかりなのですが、発音が難しすぎてカナカナでメモしまくっています(笑)
この「manpower」という単語の注書きについては、記載してくれている方がありがたいですね。
お互いにいいところがありますので、どちらを選ぶか悩ましい所ですが、基礎からやりたいのか、ある程度の知識等もありそれを深めていきたいのかで判断するのがよいと思います。
パラパラと何気なく辞書をめくって気になるところを読む場合もある方は、見やすさ、特集記事の多さでニューヴィクトリーアンカー英和辞典がオススメですよ!
見やすさ満点
市販されている多くの辞書は多少の差があるにしろ、大体が同じ大きさ、厚さとも言えます。
その中で「見やすさ」を追求するとどうしても掲載される項目数は減ってしまうのは仕方ありません。
ニューヴィクトリーアンカー英和辞典の掲載項目数は約54,000項目と他の辞書と比べると多いとは言えませんが、その分本当に見やすいです!!
黒色と赤色の2色刷りですが、文字の大きさや太字か細字かといった使い分けがうまくなされているせいか、非常に勉強しやすいですよ。
また数多くの特集記事も目立つように表示されていますし、表やイラストも多く使われています。
ちなみにこの辞書は、選んだページを開いたままにしておけるタイプですので、調べた単語をメモするために文鎮などの重しを置く必要はありません。
昔の辞書は開いたままにしておくの、大変でしたよねぇ・・・。
特集記事の充実
辞書の概要をみていただければ分かると思いますが、特集記事も多く、タメになる内容が多いです。
特についやってしまいそうな間違いなども、良い例、悪い例を含めて記載されているため勉強になります。
例えば、glad(うれしい)という単語を調べてみると、以下のような記載があります。
「息子が試験に合格してうれしく思う」
It is glad that my son passed the examination.
I am glad (that) my son passed the examination.gladは必ず人を主語にとる。
gladは「うれしい」という意味の単語だと知っている人は多いと思いますが、うっかりit is glad とやってしまいそうですよね。
しかも、手元にある他の辞書を見てみましたが、このようにはっきりと「人を主語にとる」と明記している辞書はなかなか無いんですよ。
単語の意味として「~をうれしく思う」と書いてあり(「思う」のは人だけですからね)、例文を見れば人が主語になっているものばかりですので分かるといえば分かるのですが、こうしたアドバイスはありがたい限りです。
「はしがき」にも記載してありましたが、学習者の立場を考え、辞書+参考書+問題集を意識して作られているのだなぁということがいたるところに感じられる辞書です!
音声DLが嬉しい
発音記号の読み方と発音の仕方、口語表現一覧という巻末特集については音声データのダウンロードが可能です。
ニューヴィクトリーアンカー英和辞典にはカタカナ発音の記載もありますが、やはりいずれは発音記号とその発音の仕方も覚えたいですよね。
各発音記号の発声方法が日本語で説明され、その後に例となる簡単な単語の発音が収録されています。
市販されている発音に関する本に比べれば内容量は少ないですが、それでも基本的なことは学べてしまうという、嬉しい付録です。
また、口語表現についても日本語、英語と収録されているので、辞書が手元にない場合もこれを聞いたり、一緒に声に出してみるといった練習が可能ですよ。
もう1つ、不規則動詞の活用についても収録されていますが、これは、ちょっと、あくまでこんな覚え方もあるよというオマケ程度に考えていただければ・・・(笑)
いずれにしてもせっかくニューヴィクトリーアンカー英和辞典を購入したのであれば、ぜひ音声データも活用して、発音もマスターしちゃいましょう。
どんな人にオススメ?
既にご紹介しましたとおり、基本的には高校生に向けた辞書となっています。
特に高校生の中でも英語があまり好きではない、得意ではない、基礎をしっかりと身に付けたいという方におススメです。
英語が大好きな中学生、英語の勉強をやりなおしているという大人の方もぜひ候補の1つとしてみてはいかがでしょうか。
勉強になる数多くの特集記事がみやすく掲載されていますので、パラパラめくっているだけでも知識を得ることが可能です。
参考書をはじめから勉強するのも大切ですが、先は長いなぁ、飽きてきちゃったということもありますよね。
そんなときはぜひ、ニューヴィクトリーアンカー英和辞典をお菓子でも食べながら眺めてみてください!(笑)
おわりに
学研さんから発刊されている「ニューヴィクトリーアンカー英和辞典 第4版」を紹介しました。
この記事を書いているのが2025年ですので約6年前に発刊された辞書になります。
英和辞書の新しい版が出されるというのはそう頻繁に起こることではないので、比較的新しい辞書と言えるかもしれません。
既に掲載項目数が7万語以上の中・上級者向けの辞書を持っているという方も、改めて基礎的事項を確認するのにもいいかもしれませんね!
ぜひ書店で見かけたら、1度は中身をのぞいてみてくださいね!
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