はじめに
三省堂さんから発刊されている「ウィズダム英和辞典 第4版」を紹介します。
数ある学習用英和辞典の中でも、特に有名な辞書の1つ。
オススメの辞書として紹介されることも多いですね。
ウワサどおり、期待通りの実力派辞書ですので「もうどの辞書を選んだらいいか分からない!」となった時にはウィズダム英和辞典にしておけば間違いなし!
辞書の外観
三省堂さんの英和辞典って、全て赤色なんですよね。
一方で三省堂さんの和英辞典はブルー系で統一されています。
早速「wisdom」を調べてみると、「知恵、知識、学問、賢者」といった意味が掲載されています。
まさしく英語学習の知識が詰まった1冊ですね!
辞書の概要
辞書名称 | ウィズダム英和辞典 第4版 | ||
見出数 | 約104,000項目 | 監修・編者 | 井上 永幸ほか |
出版社 | 三省堂 | 価格(税込) | 3,850円 |
発刊年月 | 2019年1月 | 総ページ数 | 2,316ページ |
タテ×ヨコ | 18.7cm×13.3cm | 厚さ | 5cm |
重さ | 968g | 色使い | 黒・赤の2色 |
構成 | 1ページに2列 | 1列の文字数(日本語) | 32文字 |
カタカナ発音 | なし | 巻頭特集 | なし |
表紙の裏面 | 記号の説明、発音記号 | 背表紙の裏面 | 地図 |
(辞書内にある お役立ち情報等) | 特徴・特集事情:英米の歴史・文化などの背景理解に役立つ解説 語法のポイント:英文作成の際に誤りやすいポイントを解説 その他にも学習する上でのポイントが満載です! | コーパスの窓:コーパスから得られた特に有益で新鮮な情報||
付録(巻末) | 数字・記号見出し検索一覧表 主な顔文字 不規則動詞表 | ||
その他 | ・ウェブ辞書の提供アリ |
中身をのぞいてみよう
上級英和辞典なのにフレンドリー
約104,000項目も掲載されている、れっきとした上級英和辞典に分類される本書。
しかし、なぜか読みやすい。
他の辞書と比べながら眺めてみたところ、「文字の色遣い」と「太字」の使い方が絶妙。
そして、文字の「太い」「細い」がうまく使い分けられている。
この2点によって【読みやすい=フレンドリー】な辞書が完成されているように感じます。
コーパス活用の先駆け
こちらの辞書の「まえがき」には以下の記載があります。
「ウィズダム英和辞典」(初版)は、本格的にコーパスを活用した国内初の学習英和辞典として2003年に発刊された。
いまでは「コーパス」という言葉もよく聞くようになってきていますが、国内ではウィズダム英和辞典が初なんですね!
ちなみにコーパスとは、三省堂の新明解国語辞典によりますと、
コーパス corpus
[言語研究の基礎資料として]音声言語や文字言語に関する情報を大量に収集した(電子化された)資料の総体。
とされています。
英語の使用例などを大量に収集して、分析し、その中でも英語学習者である日本人に有益な情報を掲載されているのがこのウィズダム英和辞典ということですね。
今でこそコーパスを活用した辞書はたくさんありますが、その先駆けというわけです。
この辞書の中でも「コーパスの活用によって得られた情報」には【コーパス】という表示がされているので、そのマークがあるところは大量のデータ収集・分析から得られた内容だということが分かります。
加えて、コーパスから得られた情報の中でも特に有益で新鮮な情報は【コーパスの窓】という囲み記事になっています。
この【コーパスの窓】は全部で114項目掲載されていて、どこに掲載されているかという目次もありますので、これを拾い読みするだけでもとても面白いし、勉強になりますよ!
ウェブ辞書も充実
ウィズダム英和辞典の紙辞書を購入すると2種類のウェブ辞書を使用することが出来ます。
スマホで使用することが想定されている「ことまな+」、PCなどで使用することが想定されている「Dual dictionary」。
いずれも無料で使用することができます。
使用開始するにあたっては、「●●●という単語は何ページに載っていますか?」といったクイズに答えていかないといけませんので、紙の辞書が手元にないと対応するのは難しいですよ!
この2つの辞書ですが、実際の画面は↓こんな感じ↓になっています。
記載されている内容はもちろん全く同じで、紙の辞書とも相違ありません。
しかしながら、画面表示や使える機能には差があります。
「ことまな+」はスマホ用ということもあり、こまめに改行が行われていて、表示がスッキリしています。
「Dual dictionary」は表示方法こそ紙の辞書に近い感じになっているものの、用例検索、用例コーパスの活用ができたり、各単語の品詞別の意味にすぐにジャンプできたりします。
サクっと調べる場合にはスマホ、じっくり活用したい場合はPCでという使い分けができるのもありがたいですね!
ちなみにどちらのウェブ辞書も音声機能がついていますので、単語の発音を確認することも可能です。
残念ながら用例を読み上げてくれたりする昨日はありません。
どんな人にオススメ?
再び第4版のまえがきからの引用になりますが、
高校生・大学生ユーザーやビジネスユーザーの使用を念頭におき、~
との記載がありますので、高校生以上を対象にした辞書となっています。
掲載項目数は十分すぎるほどですし、コーパスを活用した用例等も豊富に掲載されていますので、活用しがいのある辞書といえますね!
一方で英語学習者向けの初・中級者向けの辞書に比べると細かい知識もたくさんありますし、基本単語のイメージ図であったり、基本概念といったものはサラっと書いてあります。
基礎からじっくり、分かりやすく、読みやすいものをという場合は本書に加えて、初・中級者向けの辞書も手元に置いておくのがいいかなと思います。
おわりに
「英和辞典を選ぶ」という話になったときには本書「ウィズダム英和辞典」と「ジーニアス英和辞典」の名前があがることが非常に多いです。
それだけ有名ですし、その名に負けないくらいのスーパー辞書です。
ウェブ辞書の機能がかなり充実しているというのも、本当にありがたいですね!
ウィズダム英和辞典があれば英語学習の際にも十分すぎるほどの安心感を得ることができますよ。
オススメです。
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